番外編

脱。フリーターの経験談

年齢は脱フリーター当時の年齢です。

『フリーターから正社員になって』

画像:猫のイラスト

(24歳 M.T)

 私の場合、大学を卒業してすぐに営業職に就職しましたが、肌に合わずに半年で辞めてしまいました。しばらく何もせずに過ごしてからまた正社員の道を探そうと考えていましたが、すぐに貯金がなくなってしまい、フリーターとしての生活が始まりました。
 最初はフリーターをしながら転職活動を行なおうと思っていたのですが、そのフリーターの仕事が今度は忙しくなってしまい、正社員などという考えを持つことすらできなくなってしまいました。
 私は自宅に住んでいたので生活に困ることはありませんでしたが、「ずっとこのままでいいのか」と考えてしまうと、不安でたまりませんでした。友人は正社員で働いていることもあって、なかなか会って話をしたり相談をしたりすることもできません。悶々とした気持ちを抱えたまま、「仕事は忙しくこなさなければいけない」という気持ちの中でゆとりがありませんでした。「何で、こんなところで働いているんだろう?」という変なプライドがあったのかもしれません。一人で悶々と過ごしていました。
 そうした時期が半年ほど続いた後、それでも動かないとどうにもならないだろうという気持ちから、思い切って相模原市就職支援センターが行なっていたセミナーに参加をするようになりました。自分がやりたい職業はなにかを探すテストを行なったり、今までの人生で印象に残っていることを挙げたり、自分の性格をテストしたりする自己発見セミナー、さらに言葉遣いのマナーなどの講座を受けました。
 しばらくはセミナーだけに参加をしていたのですが、フリーターの仕事をずるずると続けてしまいそうだったので、相模原市就職支援センターで転職への手助けをしていただきました。まずは、自己分析でどこが自分のいい点でどこが自分の悪い点なのかを挙げていくことから始めました。最初は悪い点ばかり挙げていましたが、相談員の方との話し合いの中で自分のいい点を少しずつ出せるようになりました。
 一連のセミナーや相模原市就職支援センターで求職活動をしている方々とお話をしていて一番に感じたことは、一人で仕事を探したり悩んだりせずに誰かに話をすることが転職への近道なのではないかということです。一人で物事を考えてしまうと、どうしても視野が狭くなってしまいます。煮え切らない思いを抱えたまま日々を過ごすよりも、誰かに話をすることで気持ちも整理でき、すっきりとした気持ちになれると思います。私はその手段が相模原市就職支援センターの方々との交流でした。
 とはいえ、その時点ではまだどういった職種に就きたいかを絞りきれておりませんでした。自分でやりたいことが見つからなかったからです。相談員の方にも「とにかく何か決めないと始められないでしょ」といわれたのは今でも思い出します。職種を絞れなかったので、私は
・やりたくて、かつできそうな仕事
・やりたいが、できなさそうな仕事
・やりたくはないが、できそうな仕事
・やりたくもないし、かつできなさそうな仕事
 以上の4つに分類に職種を当てはめてみました。その中でまず、前職の経験からできなさそうな仕事を省きました。ただそのときはやりたくて、かつできそうな仕事はなかったので、全く興味のない仕事以外は希望する職種としました。そうして絞っていった中で相談員の方の勧めもあり、プログラマーを職種に決めて転職活動を始めました。当時プログラミングの知識は全くない私でしたが、幸い2社目で内定をいただきました。個人的にはもう少し転職活動を続けたかったのですが、ずるずるしてフリーターの生活が長びくのが嫌だったのでそこで活動を終えました。

 最後に転職活動で大事なことを書きたいと思います。
 まず、相談員の方との話し合いでは、自分をカッコつけたりしないことです。自分でできること、できないことを線引きすることも大切です。これは、実際に職場に出て痛感いたしました。できないことをできるといってしまうとその責任は自分に降りかかります(もちろん上司や先輩方に負担させてしまいますが)。仕事の中ではどうしてもできない事が起こってしまいます。そういった場合は、経験されている方に手伝っていただく――自分でやりたいという気持ちがかつて私にはありましたが、それは誤りでした。気持ちだけが空回りしないことが大切です。仕事はそのうち覚えていけるものです。
 応募書類で大切な点は、些細な自分のいい事をストックしていくことです。「そんなことを長所とするのはちょっと・・・」と思うことでも、引き出しはいくつでもあったほうがいいと思っております。そういったことをメモにでもまとめていって、相談員の方とまとめていけば立派な自分の履歴ができ上がると思います。
 面接に臨むに当たっては、姿勢を正すことが大切だと思います。私は余りできておりませんでしたが、姿勢を良くすることで胸が開き、声も自然と出てきます。また、良い姿勢をしていると確実に担当者の目には留まりますし、何よりいい姿勢をしているだけで気持ちが前向きになれるからです。
 最後になりますが、転職は決してゴールではありません。転職して新しい職場についてからがスタートになります。もしかしたらその職場でも良くないことが起こるかもしれません。そうした辛いときや苦しい時に、相模原市就職支援センターの方へ相談することで気持ちを落ち着かせたりすることができるかと思います。私も転職後、相談に乗っていただき大変助かりました。自分だけで考えずにサポートをしてくださる方々がいるんだ、という気持ちでこれからも転職活動をしていってください。

『働くということ』

画像:猫のイラスト

(33歳 M.T)

 今、ニートやフリーターといった事が社会問題となっています。
正社員で働く人以外の方、ニートやフリーターにそれぞれ定義はあるようですが、一概にそういった形で単純に区別されるのもどうかという気もします。
当然何か目的を持っていてアルバイトしている方もいますし、事情があって働けない方もいますし、若いうちは色々なアルバイトをして色々なものみて経験するのは大きな財産になると思います。
しかしながらいつまでもそのような状態では生活に対する不安もできたりするので、何かの職に就職しなければいけなくなると思います。
 私の場合は中学生の辺りからなぜか普通の会社員にはなりたくないというちょっとひねくれた思いから、色々とやりたい事を探して行く事となってしまいました。
 高校卒業後、アルバイト等を経て専門学校卒業後に、目指していた映像関係の仕事に正社員として入社しましたが、色々と悩み、辞めてしまう事となりました。
仕事自体は楽しいのですが、先輩達をみて、こういうふうにはなりたくないかなと思ってしまったので。仕事内容はもちろんですが、職場での人間関係もかなり重要だと思います。
すぐにとりあえず何か仕事をと思い、アルバイトを始めましたが、意外と居心地が良く、比較的長い間フリーターとして働くこととなりました。
 それから契約社員、派遣等を経て昔から興味のあった農業関係の仕事を2年程度しました。第一次産業と呼ばれる自然に関わる仕事で、生きていることを実感できる非常にやりがいのある仕事だと思いました。
 しかし、なかなか仕事としてやっていくのは難しく、これでやって行きたいという思いもありながらまたもや悩み、前に進めない状態になりました。
 また、バイトをしながら・・・というわけにもいかないので、まずは普通に働いて稼ぎながらゆっくり考えようと思い、支援センターを利用させていただきました。
一人で悩んで内向的になっていた面もあったので、色々相談に乗っていただき職場見学等もさせてもらいました。
お蔭様で今は正社員として働くことができています。
正直大変なことは多く、ずっと一生やっていこうという仕事ではないですが、周りの人々、環境などから吸収することは数多いのでしばらくは落ち着いてやっていこうと思っています。
 そのような感じで、今自分の場合は生きていく為に漠然としながらも、自分の目標に向けての過程という感じで働いています。
 色々なことをやってきてうまく行かない時、その度に働くということはどう事なのか考えました。
天職のようなもの、自分の好きな事を仕事にできた時こそ幸せな人生が送れると思い、それを見つける為にがむしゃらにやってきましたが、ちょっと違うのかなと考えが変わってきました。
 現在の仕事に就くまでには、無理に仕事に結びつけるのではなく、やりたい事をする為に働く、目標の過程として、自分にできる仕事をしようと考えを変えて探しました。
もちろん自分一人ではなく、支援センターの方と相談しその結論に至りましたし、ある所で「何でもいいので、目標ややりたい事を決めれば、今何をすればいいのか見えてくる」という言葉を頂いた事も参考となりました。
また、やりたい事を思っていると自然とその方向に進んでいくとか。案外思っている方向に物事は進むもので、うまくいかない人は自分で諦たり、自分でうまくいかないと決めてしまい、結局は自分で原因を作っているともおっしゃっていました。
色々とうまくいかない事が多かった自分は考えさせられました。でも常に前向きっていうのも難しいですけど、 考え方を変えていこうと思いました。

 色々と複雑なことが多くて、やりたい事を見つけるといっても、なかなか難しく、普通に暮らしていては生きていることを実感するのも難しい世の中ではあると思います。
 しかしながら、今の世の中生きていくためにはごく一部の人を除いては、何かしらの仕事をして社会の一員としてやっていかなくてはならないです。
生きているって事は生きなきゃいけない訳で、そのために必要なのが働くっていう考えもあります。
 もし何の仕事をしていいのかと迷っているなら、とりあえずは稼ぐ為にできそうな仕事を、という考えでも良いかと思います。
もちろんやりたい事や、目標があるならばその方向の仕事をするのがベストですが。
 近場である事とか、勤務時間とか、体動かす仕事、デスクワークなど色々なことがあると思います。
漠然という感じでも就職をすれば、色々物を見たり、人に会って様々な考えを聞けたりして自分の世界も広がってきます。
それで視野や考えも広くなり、新たに自分の中にも色々な発見が出てくるかもしれません。
 もちろんいい事ばかりでなく、うまく行かない事、嫌な事、嫌いな人と出会いもありますが、そんな中でどのように人付き合いをするとか、物事がうまくいかないとき、嫌な事があったときにどう切り抜けるかなど、学ぶ事は多いです。
自分は嫌な事の後にはいいことあるから仕方ないとか、なるようになるしかならない位の気楽な考えでやってはいますが・・・・
それに仕事をすれば稼ぎがあるので、好きなことをする為にとか、物を買うとかといった楽しみもあります。
 ずっとその場所で働くという考えだと重くなり、色々悩みも増えてくるので、とりあえず頑張ってみよう。もしどうしてもダメなら次もというのでも良いかと思います。
辞めた後長旅に出たりするのは爽快で気持ちいいです。結構そんな感じで旅している人に会ったりするので、それもまた面白かったです。まあ、あまり良い例でないかもしれなく、ちょくちょく辞めるのはまずいですけど(笑)
 せっかく決まったならば、何年やる、これを覚えるまでは、のような区切りの目標をたててそれに到達したら、また次の目標をたてるなり、動くなり行動するのが良いのではと思います。
 就職する事が最終目標ではなく入り口という事なので、難しく考えすぎているなら、もう少し力を抜いて気を楽に考えればよいのではないでしょうか。
それと一人で悩むのはどうしても考えが小さくなり、内向的になるので、家族や友人に相談をしたり、相模原には支援センターがあるので、利用してみるのもよいかと思います。
どのように仕事を探していけばいいのか、面接や書類の書き方等、細かい点まで相談していただけるので、一人で活動するより心強いと思います。
応募して不採用になることもあるかとは思いますが、落ち込まずに、そこは今自分が行くべき所ではないと思い、自分が必要で、自分を必要としている所はあると考え、引きずらずに次を受けていけばと思います。
 私も不採用はいくつもありますし、片道数時間かけて面接に行き、メールで「応募多数の為不採用」みたいなのもありました。
なんでもそうですが、就職活動においても粘りは必要かと思います。
 仕事をしていて、私の経験からはトータル的に良い事の方が多いかとは思います。
 まずは力を抜いて一歩踏み出してみてはどうでしょうか?