番外編

セミナーの活用

就職支援セミナー

 一般的な共通部分をセミナーで学び、就職活動における自分の立ち位置を確認する作業として参加してもいいでしょう。また、面接練習や書類作成に特化した内容だったり、たくさんの切り口でセミナーを開催しました。就職活動スタート講座・就職&就業ビジネスマナー講座・面接ロープレ講座・未経験からのIT業界チャレンジなど継続的に開催しています。日程などはHPで確認できます。

若者就職基礎力養成講座

 就職したいけど、ブランクがあったり、コミュニケーションをとるのが苦手で、今すぐの就職にためらっている方、自信のない方が同じ悩みを持った仲間と一緒に、ボランティア活動・共同作業・就労体験などを経験することにより、社会への適応能力を高め、その後の就職活動がスムーズになることを目的としています。
 職場で対応できるような、“丁寧なコミュニケーション”を意識するキッカケづくりに役立ててください。

親のための就職支援塾

 フリーターやニートなど不安定な就労状況から抜け出すことが困難な子を持つ親などを対象に、親のわが子への接し方が変り、子どもの就職への行動が改善されることを目的としてセミナー及びカウンセリングを実施しています。
 参加者の大半は母親ですが、時には両親揃っての参加の方もいます。もちろん、父親だけのケースもまれに見受けられます

家族との関わり「親子関係の改善」

画像:猫のイラスト

 脱フリーターを目指すみなさんが親に期待するものは何ですか?それは、自分を信じてくれることではないですか?

 自分の大切にしているものを大切に扱ってくれ、自分を認めてくれるという関係から生まれる信頼関係ではないでしょうか。
 たとえば、スーツを着て働きたくないなどと考えている人も居ますよね。ところが、自分に合う仕事とそう簡単に出会えるものではありません。
 なかなか思うような仕事が見つからず、悶々として家にいるのに、親からは「仕事は?」「これからどうするの?」「毎日何もしないでいいと思ってるの?」などと言われる。時には「○○の▲▲ちゃんは、こうだよ!」なんて比較される。また、言葉では言わないまでも、そういう「働いて!」オーラが身体中から出ているのを感じる。だから、出来るだけ顔を会わせないよう、昼夜逆転の生活などで親を避けて暮らしている。そんな毎日を送っている方もいるでしょう。
 でも、このままで良しと思っている方は少ないと思います。しかし、誰も何も行動に移さなければ、関係の改善はできません。
 親のための就職支援塾に参加される親たちは、誰にも話せないで悩んでいる方が多く、藁をもすがる思いで申し込みをされます。親が子供にできる何かを探しに来る訳です。

 みなさんも、セミナーや講習などに参加された経験があると思います。そのときのことを思い出してください。誰かから言われて仕方なく参加した場合、早く終わらないかなとそんなことばかり考えて、半分眠りながら時間を過ごしたり、興味があって参加したものの、何を学んでいくのかはっきりしていないので、ただただ講師の話を聞き流しているだけだったり。そんな経験はありませんか?でも、考えてみてください。何時間も貴重な時間を費やし、時には費用(大金かもしれませんね)を払い、何も得るものがなかったら、何のためにその時間を使ったのか、全く意味がありませんよね。

 そこで、セミナー開催時に必ず次の質問を行います。
 「このセミナー(親のための就職支援塾のプログラム)に参加された目的は何ですか?このセミナーが終わったときには、どんな状態になりたいですか?」すると、決まって(と言っていいほど、殆どの方が)「子どもが働いてくれるようになること」「子どもが老後困らないように、年金や保険が払えるくらい働いてくれるようになること」など、答えはいつでも、どこでも、皆同じです。
 さらに「あなたはどうなりたいのですか?」と聞き返します。でも、最初は意味が分からず、キョトンとした様子で沈黙が続きます。更に同じ質問「あなたはどうなりたいのですか?」と聞き直します。しばらくすると、ふっとわれに返り、「私は・・・・、そう、私は友達とおしゃべりをしたり、旅行に出かけたり、もっと楽しみたいです」という具合に、主語が子供から私に変化します。そして、自分(私)がどうなりたいかを意識するようになってくれます。
 次の質問はこうです。「あなたが楽しむことを止めているのは、どこの誰ですか?」この答えは、もうお分かりのとおり、自分自身です。自分の楽しみを奪っているのは、相手(子供)が自分の思い通りにならない事を理由にし、それを言い訳して、友達と会ったり、旅行に行くのをやめている自分であることに、少しづつ気付き始めてくれます。こんな風にスタートする訳です。

 このセミナーは、親子の関わり方をもう一度見直す場です。
 今まで自分(親)が子どもに対してどう関ってきたかを振り返り、良かった点を受け止め、今後の改善点を見つけていきます。話の聴き方や応え方はどうだったかなど、子どもを信頼し、信頼される親になるための関わり方も学びます。もちろん、親には親の立場があり、経験や知識も豊富です。実体験を通して、物事の良否の区別にも確信を持っています。誰でも、自分を変えるより相手が変わることを期待しがちですよね。「失敗したのはあいつのせいだ」「ここにこれがなかったら・・」など、相手のせいにして、自分の責任は回避したこと、ありませんか?
 でも、みなさんのご家族は自分(親)が変われば、相手(子供)が変わるという強い気持ちでセミナーに参加されています。さらにカウンセリングも受けて、どのように子どもと関わったら良いかを具体的に考え、実際に家に帰って改善を試みているのです。
 それまでは、自分(親)の価値観を押し付けて「こうあるべき!」と主張していた親が、親のための就職支援塾が終了するころには、子どもの自立を願い、自分は理想の親として「どうなりたいか」に変わってきます。

 さて、あなた自身はどうなりたいですか?
 今度はあなた自身について考えましょう。
 仕事をしなければいけないことは分かっているのに、ハローワークや就職情報誌などで求人情報をとらない。相談もしないのは、なぜですか?自分の部屋にこもって、家族との関わりを避けているのは、なぜですか?何があなたをそうさせているのでしょう?行動に移すことを止めているものは、何でしょう?
 そこで、仕事とは何かを考えてみましょう?仕事は会社で働いてお金を貰うと考えるのが一般的でしょう。でも、本当に仕事ってそれだけでしょうか。「私は正社員で働いたことがないので、経験なんて何もありません」と、カウンセリングにくる方たちからよく聞くセリフです。ここで、仕事の捉え方をもう一度見直してみましょう。

 仕事には、会社などの組織に所属して、報酬(収入・お金)を得る仕事があります。しかし、組織内だけでなく、組織外での社会活動や趣味、ボランティア、クラブ活動や子どもの頃に所属していたサッカーや野球のチームなどの習い事など、広い範囲で捉えるという考え方もあります。
 そこで、あなたが、お金を得る仕事以外の経験(広い意味での仕事)を通して、何を得ることができたか、考えてみることにします。小さい頃にスポーツの団体に所属していた経験はありますか?入ったばかりの頃、大きなお兄さんやお姉さん達にいろいろと面倒を見てもらった記憶は今でも鮮明なのではないですか?そんな時には、自分にはできないようなことが、お兄さんやお姉さんには難なくできて、すごいなーと思い、憧れる。「ありがとうございます」と心から感謝の気持ちを伝えていましたよね。少し経つと後輩が入ってきて、ちょっとだけ先輩になり、先輩から教わった練習前の準備や後片付けなど、率先して行っていた自分が居たはずです。これは、先輩の行動を見ながら自らが学び、行動に移したということです。自分の立場を知り、役割を自覚したからできた行動ですね。このように、組織の大小問わず、組織(人)から多くを学ぶことで、自分自身が成長する。人や組織と関わることで、技術や仕事そのもの以外にも学ぶものはたくさんあり、そこには必ず過去と現在との違い(成長)がついてきます。
 自分の将来を考えることがこんなに大切なことなのに、学校でも家庭でも仕事に関しては何も教わってこなかったし、自分でもあまり考えてこなかった人が圧倒的に多いのではないでしょうか。

 1.自分が自分の人生の主人公であることを忘れないでください。ならば、自分の人生は誰が決めるのでしょう?
 誰か人に決めてもらうほうが面倒でないし、失敗したら人のせいにすればいいなんて考えないで下さい。自分の人生は自分で決めて、自分で責任を取る。これを自己決定・自己責任と言い、自分の成長への道のりを考える上で非常に重要な考え方です。

 2.自分はいったい何をしたいのか、何に向いているのか、どんなことができるようになりたいのか、知っていますか?
 自分の興味(好きなこと)や能力(できること)、価値観(大切にしていること)を知らないまま、今に至っていませんか?自分が何者なのか分からなければ、自分の将来を考えたり、なりたい自分に近づくことなどできません。自分の目標はこれで、自分にとって働くことはどういうことなど、自分を確かめてよく知ってください。

 3.誰かと比較していませんか?
 たとえば、前述しましたが、親がよその家の子どもと比較して、「あそこの子は、こうだ。それに比べ、あんたは・・・・」と言われたら、どうでしょう。そんな時、どうしようもない寂しさや悔しさに襲われた気持ちになり、やけになったり、何もやる気がなくなってしまいますよね。もし、そんな苦い経験をしたあなたが、自分の物差しを持っていたら、「自分は自分」ときっぱり言えるのではないですか。

あなたは「将来、自分はこうありたい」という目標や夢、希望を持っていますか?

「目標あれば、人は誰でも成功の途上にある」ディール・カーネギー